真宗講座
 (2018/3/22更新)                      講師:渡辺頼陽(光西寺副住職)

 2018年度の真宗講座についてお知らせします。今年度、本講座では聖覚(せいかく)という方が著した『唯信鈔(ゆいしんしょう)』、そしてそれに親鸞聖人が注釈を施した『唯信鈔文意(ゆいしんしょうもんい)』、さらに聖人の書かれたお手紙『御消息(ごしょうそく)』を読んで参りたいと思います。
 それぞれにもう少し説明を加えますと、『唯信鈔』を著された聖覚(11671235)という方は親鸞の〈兄弟子〉に当たられる方で、天台宗僧侶である一方、法然上人に帰依されて念仏の教えの重要性を説いた方でした。そしてこの人物が1221年に著したのが『唯信鈔』です。これは法然上人の説かれた念仏往生の要点を信心に置いて解説するものでありますが、内容の詳細については本年度の講座で確認して行くことと致します。ちなみにこの聖覚という方は天台宗僧侶としての立場と、その専修念仏信仰者としての立場の〈不一致〉ゆえに、様々な評価がなされる人物でもあります。本講座ではこれについても検討してみたいと思います。
 この聖覚の『唯信鈔』を自身でも繰り返し書写し、門弟に勧めておられたのが、実は親鸞聖人でした。既に触れたように聖人は『唯信鈔文意』という『唯信鈔』の〈解説文〉を著しておられるのですが、本講座ではこれを見ることで、親鸞が専修念仏の系譜の中でどの流れに重きを置いたのかを理解することが出来ると思います。また、親鸞による『唯信鈔』の人々への推奨が確認されるのが『御消息』です。これは聖人が関東から京都に帰り亡くなるまでに関東の門弟に与えられた43通からなる書簡集で、浄土真宗の教えについてはもちろんのこと、当時の浄土真宗信仰を取り巻く歴史的状況などについても伝えてくれるものです。門弟の質問への回答であったり、戒めや呼びかけであったりするため、比較的短く分かり易い言葉で聖人の信心について伝えてくれている点が特徴であると言えます。ですから初学者の方にもお勧めであります。浄土真宗の教えや歴史に関心をお持ちの方は構えずにご参加ください。
 さて本講座の日程ですが、昨年同様、各月の第2月曜日(14:00〜16:30に行うこととします。そして講座の進行スタイルですが、これも昨年同様、輪読した後に質疑応答を行うというスタイルを採ります。最後に本講座の参加資格についてです。本講座の参加資格は特に何もありません。男女年齢問わず、どなたにもご参加頂けます。ただし、テキストを読むことが必須ですので、まだお持ちでない方には『浄土真宗聖典』をご購入して頂かなくてはなりません。これが唯一の参加条件であります。